【投稿】ダイオキシン住民訴訟を傍聴して

ダイオキシン住民訴訟を傍聴したメンバーの傍聴記が寄せられました。

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5月27日、ダイオキシン汚染物違法処理住民訴訟の裁判を傍聴しました。この日の裁判では、午前・午後を使って、6人の証人尋問が行われ、この訴訟のハイライトになると聞いたので、午前中だけでも傍聴しようと大阪地裁を訪れました。

開会の10時には、傍聴席は半分と少しは埋まっていたでしょうか。この日の商人は、午前中に、森畠・施設組合総務課長、中井・元豊能町副町長、高木・元施設組合事務局長の3人でした。3人で一緒に宣誓書を読み上げ、森畠証人への尋問が始まりました。他の二人は別室待機ということで、退廷しました。

まず、被告側代理人の筒井弁護士(この方は、「君が代」不起立裁判や人事委で、で府教委の代理人として何十回となく、法廷で顔を見た弁護士です)が、尋問を行い、その中で「三池精錬に処理を依頼した経過やそれが断念された経過、については全く知らないとの答えにまずびっくりしました。施設組合プロパーで、一番実務に精通しているはずの職員が全然知らされてなかったというのですから。

続いて原告側の佐伯弁護士が尋問しましたが、ここではさらに驚くべき内容が森畠証人の口から、次から次へと飛び出し、正直唖然としました。経過でいうと、2016年2月に、三池精錬の処理断念の後を受け、ドラム缶に入った廃棄物を、ダイオキシン高濃度のものは「実験試料」として、日本環境保全へ送り、その他のものは一般廃棄物から産業廃棄物に区分変更され、関西環境建設に処理が委託されるわけです。その重大な変更のあった時期である2月の日付のある公文書の多く(全部?)が、実は2月には存在していなくて、何ヶ月も後に高木元事務局長の指示で森畠証人が作成したと証言したのです。

また、関西環境建設との契約書(2月9日付)も、少なくとも2月末までには見ていない、契約に伴う支払命令書に添付されなければならない契約書と委託業務検査調書は添付されないまま、支払いが行われたこと、委託業務検査調書は6月になってから上司の指示で作成したことなども明らかにされました。森畠証人の口調は、きっぱりと「はい」「いいえ」を言い切るもので、信憑性が高いと感じました。

次に証人席に座った中井・元副町長は、森畠証人とは違って、質問に端的に答えるのではなく、のらりくらりと周辺事情のようなことを説明することが多い感じでした。原告側代理人の質問の後に、右陪席の裁判官が「事実があったどうか端的に答えてほしい」と前置きして、鋭い質問を浴びせかけていたのが非常に印象的でした。

たとえば、一般廃棄物から産業廃棄物に区分変更する際の「検証」について、どういう形で検証したのか、という質問に対して、森畠課長から詰め込んだ時の話を聞いたと中井証人が答えたことに対し、「いつ聞いたのか?」と厳しく再質問があり、「検証以前に聞いたと思う」「その記録は残していない」とのの答えを引き出し、「それでは検証の時には聞いたのか」とさらにたたみかけて質問がありました。そして、裁判官は「ドラム感一缶ごとに何が入っていたのかはわからないんですね」と駄目押ししました。このあたり、裁判官が前のめりの姿勢で、矢継ぎ早に質問する姿に圧倒されました。中井証人もタジタジという感じでした。裁判官にとっても、施設組合の対応によっぽど、腹に据えかねるものがあったのかもしれません。

また、そもそも「参拝に区分変更するという決定はあったのか?」という根本的な質問もあり、中井証人は「あったはずですが・・・」と答えるのが精一杯でした。大阪府の谷口室長との面談内容や短歌決定の背景などについても、同様に裁判長からの質問で、内容が明らかになっていきました。

午前中最後の商人は、高木元事務局長でしたが、ここまでで相当時間オーバーとなり、被告側からの質問が終わった段階で昼食休憩となり、高木証人への原告側からの尋問と残る3人、井上・環境テクノロジー社長、山口・元施設組合副管理者/元能勢町長、田中・元管理者/元豊能町長への尋問が午後におこなわれることになりましたが、わたしは午前だけで裁判所を後にしました。

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